StartupGoGo interview with VC  F Ventures 両角将太氏 インタビュー

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九州に目を向け活躍するベンチャーキャピタリストにインタビュー シリーズ第3弾!

今回は先日、設立が発表されたばかりのF Ventures Founder 両角将太氏に早速インタビューをお願いした。

平成28年4月9日

Q 今回サムライインキュベート(以下サムライ)から独立して福岡で新しくファンドを立ち上げられましたが、今後どんな活動をされるのでしょうか?

 

両角氏(以下M) 

 サムライでは、大企業とのアライアンス事業や広報、イベント企画などを任されていました。まだStartup系イベントが少ない2011年頃から年間200回イベントを行ったり、提携した大企業をStartup支援に巻き込んだり、大企業と共同でアクセラレーションプログラムを立ち上げたりと、Startup支援の新しい形を作ってきました。

 そこでやってきたことは、地元の福岡でもできるんじゃないかと思っています。地元を盛り上げたい気持ちもあった傍ら、福岡市が積極的にStartup支援をしていたので、生まれ故郷の福岡でベンチャーキャピタルを立ち上げることを決めました。福岡はシード期に投資するVCがまだまだ多くないので、シードからStartupを育成することを通じて九州全体を盛り上げていきたいと思っています。

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Q 投資対象の業種や投資サイズは?

 

M 

 対象はシードステージで、投資サイズは5百~15百万円の範囲を考えています。分野としてはITであればオールジャンルですが、福岡のStartupや福岡出身のファウンダーがいるStartup、福岡と関係が深い韓国や台湾、中国などのアジア圏のStartupなどを想定しています。投資条件としては、最低でもプロトタイプを開発できる程度の技術力があるチームであることを前提にしたいと思っています。

 まだ福岡にはエンジニアが少ないので、プログラミングスクールと提携し、起業を見据えたエンジニアを増やしていきたいと思っています。人材の教育からスタートし、その後投資をするような支援の流れを作っていきたいです。

 

Q StartupGo!Go!はサムライを参考にしている面もあります。そんなサムライのど真ん中で活躍されてきて、今の日本のStartupの盛り上がりに貢献している一人だと思いますが、東京でどのような経験をされてきて、それをどのように福岡にもってこようとしているのでしょうか?

 

M 

 今の福岡の状況は東京の5年前の状況によく似ていると思っています。5年前は東京の大企業もStartupって何?って感じでした。サムライでは、数々のイベントを開催してきましたので、福岡でも多くのイベントをやっていきたいと思っています。イベントというのは、その場限りのものではなく、その後につながるコミュニティを作ることに価値があります。福岡でも、Startupのコミュニティに大企業を巻き込むことは、どんどんやっていきたいと思っています。

 

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Q 東京ではどういった方々とお付き合いされてきたのでしょうか?

 

M 

本当に様々あって言い尽くせないですが、とくに磯崎哲也さんにはお世話になりました。私は学生時代にインタビューメディアを運営しており、そのメディアで最初にインタビューさせていただいた相手が磯崎さんでした。Startupというのがあるということを教えてもらい、人生を変えられた人だと思っています。

 その後、Incubate Campというイベントで榊原さんと仲良くさせてもらい、数か月後のイベントでも再会しました。その時がSamurai Startup Islandの開設4日前くらいだったのですが、その場でインターンに来ないかと誘われたので、即決してそのままサムライに入って4日後からフルタイムで働き始めました。

 

Q 独立するにあたって榊原さんはどんな反応だったのでしょうか?

 

M 

 特に反対されませんでした。むしろ、全面的に背中を押してくれました。社内から起業していくような文化を作っていきたい、という思いが榊原さんの心の中にはあったので、いつかは私から話が来るとは思っていたようでした。社内で相談してきたようないつもの悩みにアドバイスするかのように、普通にアドバイスしてくれました。本当に感謝しています。サムライにいた4年間はStartupを取り巻く環境が盛り上がり、サムライ自身も成長する時期でもあり、そういう時期にサムライに入れたのはとても幸運でした。仕事も丸投げレベルでがっつり任せてもらったことで、大きな経験ができました。

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Q 東京から見て福岡に足りないもの、それに対して両角さんがどんな役割を果たそうとしているか教えてください。

 

M 

 福岡市が取り組んでいることは本当に素晴らしいのですが、民間側もStartupを盛り上げていかないといけないと感じるところがあります。まだまだ福岡ではStartupの数も増やさないといけないと思うし、リスクマネーの出し手も少ないと思っています。もちろんベンチャーキャピタルの価値はお金だけではないので、創業期からビジネスモデルの相談に乗ったり、プロダクトが出来てからも大企業へアライアンス提案の営業同行したり、次のベンチャーキャピタルやエンジェル投資家にも繋げたり、広報面もマスメディアやWEBメディアに繋げ、プレスリリースの仕方からバックアップしていこうと思います。Startupが組める可能性のある営業先や提携先は、やはり東京に多いので、私がその役割を担うことで東京と福岡の橋渡しができると思っています。
 福岡のStartupは地元でビジネスをやってしまいがちだと思います。VCが入れば全国展開やグローバルな展開に目を向けるようにもなるので、目線を変わるような役割もやりたいと思っています。また、私自身は学生時代からインターンでこういった世界に入りました。その頃から第一線で活躍する人たちに会う機会が多く、就職前からさまざま世界があることを知ることができました。それが人生の方向性を変えることに繋がったので、福岡の学生にももっとStartupに関わってもらいたいですね。F Venturesでも積極的にインターンを受け入れていこうと思っていますし、私がそうであったようにチャレンジする機会を与えていきたいと思います。

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