NEDOの助成金、研究開発型ベンチャー支援事業/シード期の研究開発型ベンチャーに対する事業化支援の平成28年度第2回の公募がスタートした。
助成金の対象やNEDOについて
対象
ロボティクス、AI、エレクトロニクス、IoT、クリーンテクノロジー、素材、医療機器、ライフサイエンス、バイオテクノロジー技術、航空宇宙等の技術を有するベンチャーであり、具体的技術シーズであって、研究開発要素があることが想定されること。
例えば、スマートフォンのアプリ開発は対象外だ。
NEDOって?
産業技術力の強化を目指し、将来の産業において核となる技術シーズの発掘、産業競争力の基盤となるような中長期的プロジェクトおよび実用化開発における各段階の技術開発を、産官学の英知を結集して高度なマネジメント能力を発揮しつつ実施することにより、新技術の市場化を目指す国立の機関。
要するに新しい産業が生まれるように、技術のシーズがビジネスになるように支援する機関だ。
いくらもらえるの?
事業化に必要な実用化開発、企業化可能性調査等経費。助成率は85%以内で1件あたりの上限額は7,000万円となる。
この助成金の特徴
EDOはまず、VCの募集を行う。そのなかから優良と認められたVCを認定する。これが認定VC。この認定VCから助成金を申請する額の15/85以上の金額の出資を受けることが申請条件になっている。
つまり、いくら優れたテクノロジーを持っていても認定されていないVCから出資を受けても対象にならないということだ。もしこの助成金を狙うのであれば、認定VCからの調達を狙っていく必要がある。
認定VCはこちらで確認。
今回の公募スケジュールや規模感
公募期間
平成28年7月11日~平成28年8月26日
九州での説明会
7月25日(月)福岡・九州経済産業局 受付:13時00分~説明会:13時30分~
説明会の申し込みはこちらからhttps://app3.infoc.nedo.go.jp/enquete/event-form.rbz?cd=193&code=3620055056
応募方法
まずは府省共通研究開発管理システム、通称e-Red登録して申し込む。なおe-Radへの登録に日数を要する場合があり、2週間以上の余裕をもって手続きをとることが推奨されている。
e-Redはこちら→http://www.e-rad.go.jp/jigyolist/present/index.html
全体の予算規模
約6億円が予定されているようだ。1社あたりの支援上限が7000万円なので多くても10社前後が採択されることが予想される。
審査のポイント
- 提案されたテーマに係る具体的な技術シーズが活用可能であること。
- 開発目標となる技術に将来性があり、一定の競争力の維持が期待できること。
- 技術上又は知財権上、競合等による模倣が困難又は時間を要すること。
- 顧客のペインと事業者が提供しようとするソリューションが明確で、ビジネスの確からしさが十分 にあること。
- 支援期間終了後概ね3年以内に事業化が達成・進展される可能性が高いことを示す具体的かつ 的確な計画であり、予想されるリスク(市場変動、技術変革等)などへの対策が盛り込まれていること。
- 事業化後は、国内外の経済への影響が大きく、新規産業や新規市場の創出に貢献するものであること。
などがポイントとしてあげられている。ディスラプティブなイノベーションかつマネタイズへの具体性が必要というところだろう。
比較的金額が大きい助成金なのでそれなりのハードルはあるようだ。しかし、認定VCへの紹介などのサポートメニューも用意されており、チャレンジする意義は大きそうだ。興味がある方はまず説明会に参加して概要を確認したほうが良いだろう。