FVM(フクオカベンチャーマーケット)大賞2016が発表された。
見事大賞を射止めたのは株式会社炭化
炭化は、竹炭と茶を主成分とする吸着剤「タンカ フレッシュ」を主力商品として展開。タンカフレッシュはエチレンガス、アンモニアやアセトアルデヒドを短時間に吸着。青果物を長時間新鮮なまま保存することが可能とする。通常4日で劣化するもの青果物の近くにタンカフレッシュを置くと倍の8日鮮度を保つ。
またコンテナでの混載での青果物輸送を可能にする商品としてタンカフレッシュUVを開発している。タンカフレッシュUVは上述のタンカフレッシュと光触媒を組み合わせた青果物鮮度保持システムだ。これにより鮮度を保持した長距離輸送が可能となる。
さてそんな魅力的にプロダクトを持った炭化
佐賀のスタートアップである。
炭化は2015年7月に佐銀キャピタルより15百万円のシード投資を受けている。地銀系のVCが地元のスタートアップを育てようとしている姿勢を強めている様に感じる事例だ。
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さて昨年のFVM大賞2015を振り返ってみると大賞受賞は
同社は卓上型会話支援機器「COMUOON」を展開。COMUOONは声を発する側で聞き取りやすい音を作り出し、中等度難聴者までであれば補聴器を装用せずに聴こえを改善することを可能とする。
さてそんな魅力的なソリューションを提供するユニバーサルサウンドデザイン
佐賀に研究拠点を持つ。プロダクトの開発から関わり、製造を請け負うのは佐賀県吉野ヶ里町のメーカー、佐賀エレクトロニックスだ。
またCOMUOONは、平成25年に佐賀県発の取組であるトライアル発注制度の発注先に選定された。この制度は企業が開発した新規性があるプロダクトを佐賀県が試験的に発注・評価するものだ。COMUOONはこの選定を受けたのち、グッドデザイン・ものづくりデザイン賞を受賞し、各メディアへの露出が増加している。
佐賀県すごい。
どうしても絶対的な母数としてスタートアップは少ない佐賀ではあるが、毎年素晴らしいスタートアップを輩出している。FVN大賞がその証左となっている。
産学官一体となって、ひとつのスタートアップを大事にし、注力して支援・フォローするからこそだろう。
どこでスタートアップを起こすか。佐賀だって面白い。
また、県外の企業を迷わず大賞とする、フクオカベンチャーマーケットを運営する福岡県ベンチャービジネス支援協議会の懐の深さも素晴らしい。