売上がどんどん伸びても、利益が残らなければビジネスは回らない。そんな状況に陥らないように自社の損益分岐点を理解しておこう。
損益分岐点とは?
利益がプラスマイナス0円の時の売上高である。この売上を超えると利益が生まれるし、したまわると赤字だ。キャッシュフローを考えると利益0円では基本回らないが、とりあえず最初に目指すべき売上高とも言える。
具体的には?
まずは下の図を見て欲しい。
縦軸は金額。横軸は売上だ。右に行くほど売上が多くなり、出て行くお金も多くなるということを表す。ここで理解しないといけないのは変動費と固定費についてだ。
変動費
原価ともいう。売上に応じて増えていく項目。例えば小売であれば仕入れの金額などがここにあたる。IT系スタートアップであれば外注費は変動費になるだろう。
固定費
売上がどうなろうと出て行くお金のこと。家賃や正社員の人件費などがここにあたる。
星を付けた場所が売上金額としてみてみよう。売上高が固定費を下回っている場合当然利益は出ない。
星の位置から変動費の上辺までの差が赤字金額となる。これは家賃や人件費分を稼げていない状況だ。
次に星の位置がもう少し上の場合だ。
この場合も変動費の上辺までの差が赤字だ。家賃分や人件費は稼げているが、外注費を払うと赤字という状態。外注費などは売上に応じて増える。
最後にさらに売上が上がった場合。
やっと変動費を超えた。この場合は変動費の上辺を超えた部分が利益となる。
どうやったら損益分岐点がわかるの?計算方法
計算式は以下のとおり
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ {1−変動費率(原価率のこと、変動費÷売上高)
予測で損益分岐点を計算する場合は固定費や変動費率は過去の実績値や予算から計算することになる。
損益分岐点をどう使う?
固定費をどれくらいさげればいくらの売上で利益があがるのか、原価率はどの程度にすべきかを事前に予算組みするための指標だ。予測売上がかたまってきたら、どの程度固定費をかけていいか逆算もできる。